今日の読了

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

実に読みやすい本.内容の深刻さにもかかわらず,スラスラと2日で読み上げてしまった.旧来の胡散臭い「支援者」(この連中は「支援」と称して,実は現状の固定化を進めるだけであったように見受けられたが如何?)とは違う何かを,この本からは感じる.対貧困に限らず,権力との対峙に必要なのは,古臭いイデオロギーでも暴力を肯定する煽動でも複雑怪奇なレトリックでもなく,この本のような他者に対する「わかりやすさ」と「受け入れやすさ」なんだと,いま本当に痛切に思う.そこのところを間違ったのは,僕が属している業界もまったく同じであるから.