今日の読了

近衛文麿―教養主義的ポピュリストの悲劇 (岩波現代文庫)

近衛文麿―教養主義的ポピュリストの悲劇 (岩波現代文庫)

何だか随分,近衛文麿に好意的な本.著者の指摘に説得力はあるが,著者の言わんとするところを肯定してもなお,それでも近衛の性格が易きに流れるものだったことは救いようがないと思うし,それは教養あるポピュリスト故のものではないような気がしてならないのは,こちらがこれまでの近衛観から逃れえていない,ということか.