今日の読了

広田弘毅―「悲劇の宰相」の実像 (中公新書)

目からウロコ，である．著者自身も「あとがき」で記しているように，城山三郎『落日燃ゆ』によって形成された廣田弘毅のイメージが読んでいくうちに覆されてしまったのであった．歴史というのは，時に仮借なき審判を下すものである．幣原喜重郎直系の石射猪太郎はひょんなところで理解者を得たものだ．
あれ，でもそういえば『落日燃ゆ』って発表当時，廣田の遺族からクレームがついたんじゃなかったっけ？　

落日燃ゆ (新潮文庫)